復職支援制度を使う
ブランクがある看護師向けに各都道府県の看護協会では、復職の心構えや基礎的な看護ケアの復習ができる「復職支援研修」を行っています。無料で参加でき、研修中は保険料や交通費も負担してもらえるので気軽に参加してみましょう!東京のナースプラザで行っている復職支援研修を例にして、どのような研修を行っているのか具体的に見ていきます。
対象者
復職支援研修の対象者は、保健師・助産師・看護師・准看護師のいずれかの資格を持ち、現在離職中で就職が決まっていない人です。人材紹介会社や派遣会社に登録している人は対象外なので注意してくださいね。
研修内容
復職支援制度の研修内容について、東京のナースプラザで行っている研修内容を例にして見てみましょう。
この研修は東京都の委託を受けて、東京看護協会と東京とナースプラザがバックアップしています。指定した地域の病院で研修を受けますが、プログラムはいくつかのコースに分かれており、「最新の医療に関する講義を主とするプログラムの1日コース」「講義だけでなく採血や注射などの医療機器を使った演習や病棟実習を中心とした5日コース」「より本格的な病棟実習を行う7日コース」などがあります。それらの中から自分の状況に合うプログラムを選んで受講します。それ以外にも希望すれば訪問看護ステーションや診療所、福祉施設で介護体験をすることも可能です。
研修終了後には復職に向けての悩みや不安などの相談にも乗ってくれるため、「復職支援研修を受けて不安が和らいだ」「看護技術に自信がついた」「受講中に同じ仲間と交流することができて励みになった」と好評を得ています。
復職支援研修はあらかじめ日程が決められているので、受講したいと考えているのであれば前もって開催日を調べておきましょう。
より実践的な看護技術が学べる「看護基礎技術研修」
看護技術に自信をつけたいのであれば実践的な技術が学べる「看護基礎技術研修」がおすすめですよ。採血や注射の演習だけでなく、点滴や輸血の管理、バイタルサインや感染予防、スキンケア急変時の看護など現場ですぐに使える看護技術を学ぶことができます。また、心電図の読み方や体位変換と移動、フィジカルアセスメントや心肺蘇生術、薬物療法の補助技術など一人では勉強しにくいことも学べます。
この研修は各都道府県のナースセンターやナースプラザで定期的に開催しているので、気になった方はぜひ参加してみてくださいね。
10年以上のブランクがあるなら
復職までのブランクが10年以上の場合は、紙のカルテが電子カルテに変わっているなど医療現場自体が大きく変化しているため、パソコンの基本操作など看護技術以外の勉強も必要です。